リボ払いが返済できないなら任意整理で解決
- 「リボ払いにしてから借金が減っていない気がする・・」
- 「リボ払いの借金で任意整理をしたらどうなるのだろう?」
毎月の返済が楽になるリボ払いは、一見お得なようにも思えますが、間違った使い方をすると抜け出せない借金地獄に落ちていってしまいます。
リボ払いを利用していると、いくら返しても借金が減らないという状況に陥りやすく、実際そのような状況になっている人は数多くいるも事実です。
それでは何故、リボ払いを利用すると借金が減らない状況になってしまうのでしょうか?また、借金が減らない状況になったときに、抜け出すための対策はあるのでしょうか?
今回は、そのような疑問に答えるため、リボ払いの仕組みと、リボ払いの借金が減らなくなった場合の対策について説明していきましょう。
リボ払いとは?

そもそもリボ払いとは何でしょうか。リボ払いで失敗しないためにも、まずはリボ払いとは何であるかをしっかりと理解しておきましょう。
リボ払いを簡単に言うと、「小額で分割して支払っていく方法」です。
「毎月の返済額 + 手数料」を返済していくので、一括払いで多額の返済をする必要がなく、毎月の返済の負担を抑えられるという点がメリットになります。
ただし、返済額が小さい分、手数料が大きくなるというデメリットもあります。
リボ払いの手数料は?
リボ払いの手数料は、カード会社によって異なりますが、おおよそ15%~18%程度の会社が多いと言えるでしょう。
カード会社ごとの手数料は以下のとおりです。
※2019年8月時点です。
楽天カード 15.0%
イオンカード 15.0%
エポスカード 15.0%
セゾンカード 9.6~14.52%
三井住友VISAカード 15.0%
三菱UFJニコスカード 15.0%
セディナカード 15.0%
DCカード 15.0%
ジャックスカード 15.0%
JCBカード 8.04%~18%
ライフカード 15.0%
NTTグループカード 13.2%
リボ払いには種類がある
リボ払いにはいくつか種類があり、種類によって毎月の返済額や返済方法が違ってきます。
主に利用されている3種類のリボ払いを紹介しますので頭に入れておきましょう。
元利定額リボルビング方式
毎月、元金と手数料を含めた一定額を返済していくスタイルです。
もし、毎月2万円返済していくと決めたら、毎回2万円を返済していきます。
元金充当額が17000円であれば、手数料が3000円と言った具合で返済していきます。
元金定額リボルビング方式
毎月返済すると決めた額+手数料を返済していくスタイルです。
もし、毎月2万円返済していくと決めた場合、その2万円中に手数料が組み込まれる形です。
仮に、その月の手数料が3000円だとすると、差し引いた1万7千円が元金に充てられるということです。
残高スライド方式
残高に応じて毎月の返済額を変えていくスタイルです。
例えば、以下のようなケースが考えられます。
- 10万円未満→毎月5000円返済
- 10万円~30万円→毎月10000円返済
- 30万円~50万円→毎月12000円返済
リボ払いと分割払いの違い
リボ払いも、分割払いも手数料を含めた金額を複数回に分けて返済していくという点は同じですが、厳密に言うと違うものになります。
まず、分割払いは返済回数を指定できますが、リボ払いは返済回数を指定することができません。
分割払いは、「5万円の5回払い」といった具合に返済していきますが、リボ払いは「毎月1万円返済」という具合に返済額を決めるだけで返済回数を指定することはできません。
返済回数は、借金の残高と毎月の返済額をいくらにするかで変わってきます。
また、分割払いは一度決めたら、手数料や返済期間が変わることはありませんが、リボ払いは変わります。
リボ払いは、残高が増えれば返済期間が長くなって手数料は高くなりますし、逆に残高が減って返済期間が短くなれば手数料は安くなります。
リボ払いの手数料について
リボ払いが嫌がられる理由は借金がなかなか減らないからです。
そして、減らない原因は手数料の高さにあります。
リボ払いは小額を毎月返済していくスタイルなので、なかなか借金が減らず、返済期間が長引くことで手数料も増えてしまうのです。
つまり、小額での返済は完済を目指そうと思うと効率が悪いのです。
リボ払いの手数料の計算方法とは?
例えば、あなたが、30万円借金すれば、元本である30万円に加えて利息も支払わなければなりません。
借金30万円に対して毎月1万円を返済していくと決めた場合、単純計算では30万円÷1万円=30で、30カ月で完済予定とシンプルにいけばいいですが、実際は残高も変動していくのでこのようにシンプルでありません。
もし、あなたが30万円を、年利15%で借りている場合、初回の利息は以下のようになります。
30万円 × 15% ÷ 12カ月 = 3750円
元金30万円+初回の利息3750円で、借金の合計は303750円となり、そこで1万円返済すると、差額は以下のようになります。
303750 – 1万円 = 293750円
つまり、初回の返済で元金に充てられた額は以下になります。
30万円 – 293750円 = 6250円
それでは2回目の返済はどうなるでしょうか。2回目の利息は、初回の返済を済ませた後の額(293750円)に対してかかってくるため、以下のようになります。
293750円 × 15% ÷ 12カ月 = 3672円
そして、このペースで、毎月1万円づつ返済していくと、完済するまでに38回返済しなければならないため、、借金の総額は以下のようになります。
1万円 × 38回 = 38万円
つまり、38万円から元本の30万円を差し引いた8万円が利息の総額とわかりますね。
このように、リボ払いは手数料だけでもかなり大きな額を取られているわけですので、なかなかリボ払いが減らないのも納得していただけると思います。
ちなみに、同じ条件で計算したとしても、カード会社ごとに計算方法が異なることがあるので、同じ結果になるとは限りません。
ほとんどのカード会社で、返済シュミレーションツールが用意されているので、試してみるとよいでしょう。
実際に返済シュミレーションを試してみる
それでは実際に返済シュミレーションを試して、どのように返済していくのか見てみましょう。
今回は、イオンフィナンシャルサービスで試してみます。
ご返済シミュレーション
上記の条件と同じく、30万円を金利15%で利用すると仮定してみましょう。
- 毎月5000円返済の場合→返済回数112回 /手数料総額257868円
- 毎月8000円返済の場合→返済回数51回/手数料総額107312円
- 毎月10000円返済の場合→返済回数38回/手数料総額78331円
このように、毎月の返済額を増やせば手数料の総額は安くなり返済回数は短くなりますが、毎月の返済額が少ないと手数料が高くなる上に返済回数も多くなってしまうのです。
上記の毎月5000円の返済していくケースを見てもらえれば分かりますが、30万円を借りて手数料だけで257868円 も取られ、返済期間も9年以上になってしまっています。
手数料だけで元本の85%も取られた上、9年間も返済していかないとなるとかなり損をしていると言わざるをえませんよね。
とは言うものの、そう簡単に毎月の返済額を上げられるかと言えばそうではないでしょう。
お金に困っている人が借金しているわけですから、毎月の返済が小さくできるリボ払いは魅力的に映るものです。
このことから、結果的にリボ払いで小額返済を繰り返してしまい、結果的に借金が減らないという状況に陥ってしまうというわけです。
なお、リボ払いの手数料は日割りで付いているという点も頭に入れておきましょう。
つまり、毎日少しづつ手数料を取られているわけなので、返済額が少なければ借入期間が長くなってしまい、結果的に手数料の総額も大きな金額になってしまうのです。
例えば、リボ払いで30万円を15%で借りている場合、毎月の返済額によって完済までの年数や手数料の総額が変わってきます。
- 毎月5000円返済する場合→返済回数:112回 返済総額:56万円 手数料総額:26万円
- 毎月1万円返済する場合→返済回数:38回 返済総額:38万円 手数料総額:8万円
- 毎月15000円返済する場合→返済回数:24回 返済総額:36万円 手数料総額:6万円
日割りの場合は、毎日手数料が発生しているため、上記のように返済回数が長引くほど支払う手数料の総額も大きくなるので注意しましょう。
特に元利定額リボルビング方式で返済していく場合は要注意です。
元利定額リボルビング方式は、毎月一定額を返済していく(手数料+元金)ため、残高が増えた場合に返済できなくなる恐れがあるのです。
例えば、毎月20000円を返済していくと決めて、最初は元金17000円+手数料3000円を返済していたが、残高が増えたことで、元金10000円+手数料10000円となり、さらに残高が増えると元金5000円+手数料150000円となって元金と手数料の額が逆転するようなことになる恐れがあるのです。
このような状態になるとどんどん返済が苦しくなっていき、いくら払っても減らないという事態に陥ってしまいかねないのです。
リボ払いが減らないなら任意整理で対処しよう
このように、リボ払いは小額の返済を繰り返していくため、使い方を誤ると、いくら返済しても借金が減らないという状態に陥ってしまうのです。
もし、あなたが既にそのような状態に陥っている、もしくは陥りそうなのであれば任意整理をすることで解決できる可能性が高いでしょう。
任意整理とは?
まず、任意整理について簡単にまとめておきましょう。
任意整理とは4種類ある債務整理の中の一つで、裁判所を通さずにカード会社とあなたの和解によって進める手続きです。
任意整理をすることによって、借金の利息や遅延損害金をカットすることができるので、借金返済の負担が軽くなり、無理のない返済計画がたつようになります(5年以内で完済する)。
その他、他の債務整理と比較して、人にバレにくいといった点や、一部の借金だけを整理の対象にできるといったメリットがあるため任意整理は債務整理の中で最も人気のある手続きなのです。
デメリットは、任意整理をするとブラックリストに載る(5年)ことになり、その間はカードを作ったり、利用したりできなくなるという点です。
なお、ブラックリストに載るという表現は俗称で、実際には信用情報機関に事故情報(あなたが任意整理したという事実)が載ることを指しています。
ちなみに、ブラックリスト入りは、どの債務整理において生じるデメリットで、自己破産や個人再生はブラックリスト入りする期間が5~10年間とされていますが、任意整理は5年間とされており、他と比べても短めなので覚えておきましょう。
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任意整理をしたらリボ払いの借金はどうなる?
まず、リボ払いしたら借金がどうなるかを思い出していただきましょう。毎月の返済額によって返済回数や返済総額に違いがありましたね。
例えば、あなたがリボ払いで借金30万円を15%で借りているとすると、以下のような結果になりました。
- 毎月5000円返済する場合→返済回数:112回 返済総額:56万円 手数料総額:26万円
- 毎月1万円返済する場合→返済回数:38回 返済総額:38万円 手数料総額:8万円
- 毎月15000円返済する場合→返済回数:24回 返済総額:36万円 手数料総額:6万円
このように、リボ払いをすると手数料の負担があるためなかなか減らないという状態になってしまいますが、ここで任意整理をするとどうなるでしょう。
任意整理は借金の利息をカットすることができるので、上記の手数料を丸ごとカットできてしまうわけです。
毎月5000円づつ返すケースでは、26万円もカットされるということがお分かりいただけますよね。
もう一つ例を見てみましょう。先ほどのイオンフィナンシャルサービスで試してみます。
もしあなたが、100万円を金利15%で利用すると仮定してみましょう。
- 毎月17000円返済の場合→返済回数107回/手数料総額818,786 円
- 毎月20000円返済の場合→返済回数79回 /手数料総額579,052 円
- 毎月23000円返済の場合→返済回数64回/手数料総額451,748 円
毎月17000円しか返済できない場合は、リボ払いの手数料だけで818,786円もかかっています。
これだけ利息がついてしまうとなかなか減りませんよね。
元本の8割以上の利息が付いているわけですから。
とは言うものの、毎月の返済額を上げていくというのはなかなか難しいものです。
多くの収入を得ている人は良いかもしれませんが、多くの人は毎月の負担が嫌でリボ払いを利用しているでしょうから。
ということで、毎月の返済額をなかなか上げることはできないものの、それだと手数料が高く付き、結果的に減らない状態が続いて完済まで長引いてしまうわけです。
そこで、任意整理です。
上記の例で、イオンフィナンシャルサービスで毎月17000円づつ返済していた人が任意整理をするとどうなるでしょう。
任意整理が利息がカットされるので、818,786 円 を丸ごとカットできてしまいます。
そうなると、後は元本の100万円を返済していけばよいだけですから、17000円づづ返済していけば59回で完済となるわけです。
先ほどの例だと107回返済しなければいけなかったので、48回の差が出ているのがお分かりいただけるでしょう。48回は年数にすると4年です。4年の差は大きいですよね。
デメリットのブラックリストも考え方次第
先ほどの例で言えば、ブラックリストに5年載ることを考えても、無駄に4年返済するくらいなら、さっさと任意整理して完済してしまった方が時間を無駄にせず効率的といえるでしょう。
ちなみに、ブラックリストに載っても5年経過後は解除され、今までどおりカードを作ったり、利用したりできるようになります。
よく、クレジットカードが使えないことで不安に感じる人がいますが、ブラックリストに載っている間もデビットカードであれば問題なく作れます。
インターネット上での決済など、クレジットカードが必要な場面はありますが、デビットカードで代用できることを考えればそこまでを不便を感じずに済むことでしょう。
また、リボ払いが減らないことで苦しんでいる人がこれ以上借金することもお勧めできません。借金が苦しいのであれば、クレジットカードのショッピング機能やキャッシング機能は使わないほうが賢明と言えるでしょう。
このように、デメリットも考え方次第ではメリットに変わる任意整理です。
手数料がカットされることで、トータルの返済額が減り、リボ払いが減らない事態を回避できるのであればとても有効な手段であることは間違いありませんよね。
債務整理におけるブラックリストとは?
任意整理のデメリット
まとめ
- リボ払いは毎月小額づつ返済していくのでなかなか借金が減らない上、手数料も高くつく。
- 特に、元利定額リボルビング方式は元金が減りにくいの要注意。
- リボ払いが減らない場合は任意整理が有効。任意整理は利息をカットできるので、元本だけを5年で返済していけばよく、手数料や返済期間を減らすことができ効率的。
- ブラックリスト期間中(5年)は、デビットカードで補うと良い。
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